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BIM設計に適したパソコンを考える(ほぼMac限定)

どのレベルのパソコンを用意すれば良いですかとよく聞かれます。残念ながらMacしか使っていないのでとりあえずMacで考えてそれからPC機の必要性能を考えます。

まずはBIM設計に必要な性能ですが、プロジェクトの規模にもよるのですがこれが正直どの程度必要なのかがよく分かりません。そこで、普段の設計で使っているiMac(27-inch 5K late2015 以下iMac5K)から判断してみたいと思います。

iMac5Kを使ってまず良いなあと感じるのは細い線まできちんと表示してくれるRetinaディスプレイであること。設計をしていると入り組んだ線が綺麗に表示されるかどうかは情報を読み取る上で非常に重要になります。そして綺麗に表示されるということは目を凝らすことが減るので目の疲れも少ない。そして27インチの広さがより多くの情報を表示してくれます。

この広さに慣れてしまうともう小さな画面での作業には戻れなくなる。広い画面によってモニター画面は1つでも問題ないが、マルチモニターの環境はさらに利便性の向上につながるので、もう一台モニターは欲しくなる。ここはコストや作業スペースの兼ね合いで検討となります。

これらのことからiMacで設計を行うのであれば27インチ一択。

次が性能。まず今使っているiMacのスペックはもう4年も前のものなのでここは色々不満があります。現状のスペックは以下の通り

CPU:Intel Core i7 クアッドコア 4.0GHz (CPUベンチマーク 4828)
GPU:AMD Radeon R9 M395X 4 GB(Open-CLベンチマーク23114)
メモリ:24GB
※ベンチマークはGeekbench5

これまでの住宅程度の設計であればこれで問題がないのですが、BIM設計になりデータ量が大きくなるにつれ、重いと感じる場面が増えてきました。つまりこのスペックでは力不足である可能性が高い。そこで最新のiMac27inch 5Kのスペックを見てみます。(iMacProは性能も素晴らしいがコストも高いのでとりあえず除外。)

CPUについてはCore i5 (6コア)でもベンチマークが5405になるのですが、4828で不足を感じるので、おのずとCore i9(8コア)を選択することになります。こちらはベンチマークが8025になるので住宅レベルでは不足はまずないでしょう。ちなみにCore i7はもうiMac27inchには搭載している機種がありません。

GPUについては立体で確認する作業が多くなるため性能とGPUに搭載されるメモリー量が非常に重要になります。特にメモリは4GBでは苦しい場面が多いので8GBが必須。そうなるとRadeon Pro 580X(8GB GDDR5メモリ搭載 ベンチマーク35369)が必須になり、快適性を考えればRadeon Pro Vega 48(8GB HBM2メモリ搭載 ベンチマーク47593)有力な選択肢になる。

メモリについては、現在の24GBですぐにメモリ消費がいっぱいになってしまうので、最低で32GBとなると考えられます。プロジェクトの規模や快適性を考えれば48GBや64GBも視野に入れる必要があります。どんどん高くなりますが、、、。

整理するとBIM設計を行うオススメのiMacは以下のようになります。
(2019年11月28日現在)

標準仕様
27インチiMac Retina 5Kディスプレイモデル(カスタマイズモデル)
¥363,800 (税別)

  • 3.6GHz 8コア第9世代Intel Core i9プロセッサ(Turbo Boost使用時最大5.0GHz)
  • 32GB 2,666MHz DDR4メモリ
  • Radeon Pro 580X(8GB GDDR5メモリ搭載)

上位仕様
27インチiMac Retina 5Kディスプレイモデル(カスタマイズモデル)
¥457,300 (税別)

  • 3.6GHz 8コア第9世代Intel Core i9プロセッサ(Turbo Boost使用時最大5.0GHz)
  • 64GB 2,666MHz DDR4メモリ
  • Radeon Pro Vega 48(8GB HBM2メモリ搭載)

さて、PC機の性能ですが上記から考えると予想ですが、

CPUはCore i7(6コア/スレッド12)以上、できればCore i9(8コア/スレッド16)以上もしくはXeon(8コア/スレッド16)以上。

GPUはNVIDIA Quadro P4000(8GBメモリ)、NVIDIA GeForce RTX 2060(6GB)、GeForce GTX 1070(8GB)以上でメモリは多ければ多いほど有利。

メモリは同じく32GB以上

PC機は多種多様すぎてもう分かりませんがこの辺り押さえておけば良いのかと。XeonとかQuadroが搭載されるのはワークステーションと呼ばれるまさに高負荷仕事用のジャンルのPCになりますが、この領域がMacで言うところのProシリーズなのだろうと思います(たぶん、、、)

PC上位仕様例
本体¥322,180 (税別)+27インチ4Kモニター約¥50,000 (税別)=約372,000円(税別)

  • 4.0GHz 8コア第9世代Intel Core i9プロセッサ(最大5.0GHz)
  • 64GB DDR4 SDRAM(PC4-21300/16GBx4/2チャネル)
  • NVIDIA GeForce RTX2080 Ti (11GBメモリ)ベンチマーク129518←すごいです。iMac上位仕様の倍以上の性能!この部分はPCが羨ましい。
  • モニターは27インチ4Kで安めのもの、、、
  1. take

    Vectorworksに必要なMACですが、MACminiでは全くの力不足でしょうか?今まではiMacでしたが、マシントラブルで買い換える事になり、費用をおさえようと、MACminiを検討しています。グラフィック性能は劣るようですが・・。

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